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ゴールデンパールの物語

ゴールデンパールの物語 第四話 後編

写真:短銃2丁(写真は新聞掲載時と異なります)

ゴールデンパールの物語 第四話(後編)

セキュリティーの主だった人員の履歴もすごかったですね。国軍のカーネル(大佐)だった人をトップに、メジャー(中佐)、サージェント(軍曹)も多数。その中には、マルコス政権時の近衛部隊メンバーまで。気がつけば、地域で一番強い武装勢力に・・。

実際、島で開催された射撃大会に出場したこのセキュリティーチームは、圧倒的な記録を樹立しています。「あの真珠養殖場に泥棒に入るのは危険すぎる・・」と知れ渡ったため、盗難はありませんでした。

一度だけ、夜間のパトロールをしていたチームが泥棒たち(未遂犯)を捕まえてきたことがありました。夜中の2時ごろだったので、私は自室で寝ていたのですが、騒がしいのでオフィスに様子を見に行くと、数人が地面に座らされており、セキュリティーがその座っている未遂犯の頭に45口径の自動拳銃を押し当てながら尋問していました・・。実戦経験のある軍人あがりの人は怖いデスネ・・・味方で良かった!えっ?その未遂犯がどうなったか知りたいですか?調書を書き、署名させて、島に戻らないことを条件に解放しました。

もう一つ、日本人の感覚とかけ離れていると感じたお話を・・。現場エリア周辺で非合法な薬物の売買をしている人物がいて「警察に情報をリークして、捕まえてもらう?」とセキュリティーに話をすると「いえ、捕まってもすぐに保釈されますし。それより・・・ターミネートしますか?」との返答。ダメダメダメ!ホントうちのセキュリティー恐ろしいデス(汗)しかし、どうぞご安心ください。しっかりシビリアンコントロールはできております!

このように、東南アジアの秘境現場で真珠を生産するには、モノ作り以外のさまざまなハードルが目白押しで、25年間よく続けてこられたものだと、今さらながらに思うことが多いデス。

そして、第五話(最終話)では、現在(注:2018年)の生産状況などをお話したいと思います。
(第五話に続く)

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