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ゴールデンパールの物語

ゴールデンパールの物語 第三話 前編

写真:貝から取り出し中の金色の珠

ゴールデンパールの物語 第三話(前編)

一般的に動植物を育成する場合、適地選定がとても重要になります。たとえば水産養殖業では対象生物の成長に適した環境で行われない場合、成長スピードが遅くなり、育成管理期間が長くなるため、商品サイズに育てるまでの生産コストが高くなってしまいます。

養殖鰻の一大産地として名を馳せていた愛知県が、年間平均水温の高い鹿児島県に生産量を凌駕されつつあるのは、それが理由ですね。

我々の場合も、フィリピンで真珠生産を始めるにあたり、場所選びに上司はかなり苦労したようです。選定条件はカントリーリスクも含めて沢山あります。たとえば、そのエリアに元々天然白蝶貝が生息し、かつ、水源も確保できる立地であることなど。

長々と養殖適地について書きましたが、前記の条件をやっとクリアした場所で、天然貝や採苗貝を使用して、黄色みを帯びたナンチャッテ白系の真珠作りを続けてきた我々ですが、海の神様にちゃぶ台をひっくり返されましたデス!

我々が使用しているエリアは近くに広大なマングローブがあり、そこから適度な栄養塩が供給されるためか、貝の餌となる植物プランクトンや有機懸濁物が多く、貝の成長も真珠の巻きも良好で、≪白系を狙っても黄色い実体色が含まれてしまう≫こと以外は満足していたのです。

ところが1999年のある日・・
(第三話(後編)に続く)

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