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ゴールデンパールの物語

ゴールデンパールの物語 第一話 後編

写真:現場に自生のバナナの木

ゴールデンパールの物語 第一話(後編)

白蝶貝から生産される南洋真珠のカラーバリエーションはとても広く、王道はオーストラリアで生産されるブルーやグリーンの干渉色を含むホワイト系の大珠です。

インドネシアでは薄いクリームを噛んだ淡いシャンペーン系の珠でしょうか。ほとんど白い真珠にも見えます。

フィリピンの現場で我々が南洋真珠を作り始めた当時、フィリピン国内のビサヤ地方でダイバーが採取した天然貝を使用しておりました。貝の価格はおおよそ400ペソ。日本円で800円くらいでしょうか?

しかし、集まってくる白蝶貝は大きさ、年齢、内側の真珠層の色が1個1個バラバラでとても個性が強く、色や収穫サイズをそろえることなんて無理デス・・「この貝を使って白い真珠を作れ、だなんて、上司は鬼」と現場で工場長といつも話していたのはナイショでお願いします。

一生懸命に白い真珠を作ろうと努力しながらも、白い珠の出現割合は低く、生産される真珠は色とりどりで、白系・グレー系・黄色系が混ざっていました。それでも20年前の話ですから、取引価格は今よりずっと高かったのです。

思いますに、南洋真珠の価格相場は需要と供給のバランスにより大きく影響を受けます。現在(注:2018年)、4,000貫と言われる南洋白蝶真珠の生産量は、当時は2,000貫ほどではなかったかと思います。

そういう背景の中で、生産技術の蓄積ができたことは、我々の真珠作りにとって幸いでありました。(第二話に続く)

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